お疲れ様です。社員Sです。
実家にいた頃は家族で楽しんでいた行事である月見ですが、最近はススキはおろか団子すら手に取らないようになってしまいました。かたや新月でも飲酒量は増加の一方です。
平安時代、貴族たちは「観月の宴」で月を愛でながら詩を詠み、日本酒を楽しみました。
月の美しさと酒の香りが調和し、心を静める時間を過ごすことが尊ばれていたのです。特に十五夜は収穫祭とも結びついており、豊作への感謝の気持ちを込めて日本酒が振る舞われました。
一方で海外、特にヨーロッパにおいて月は狂気や異常性に強く結びついた言葉だそうです。
ラテン語の「luna(月)」に関連している「ルナティック(Lunatic)」という言葉。
古代では月の満ち欠け、特に満月が人間の精神状態や行動に影響を与えると信じられていました。人々は満月の際精神的に不安定になる者が増えると考え、その状態を「ルナティック」と呼ぶようになったのです。
中世ヨーロッパでは、特に狂気や精神障害と月の関連性が強く信じられていたため、この言葉が精神的な異常や狂気を表すようになりました。
地域によってここまで月に関する印象が違うというのも面白みがあります。どちらかといえば落ち着いた気持ちになる人の方が多いような気はしているのですが、海外の方は違うのでしょうか。
何かと言い訳をして四季折々にお酒を楽しもうとする日本人に生まれたことをありがたく思いますね。
季節や空模様を楽しむという視点があまり持てていなかったことを思い出し、精神的余裕を持ちたいと考えている今日この頃です。